東京の森下、ある意味で古き良き下町が色濃く残っているエリアに「山利喜」という居酒屋がある。”東京三大煮込み”の一角をなすお店ということで、もつ煮込みの名店としても知られている。
…というわけで、改めて森下に赴いて、「山利喜」でもつ煮込みを食べてみることにした。都営地下鉄の森下駅を出て、ちょっとだけ歩くと、「山利喜」がある。といっても、本館と新館があるのだが、新館と本館の関係がちょっとややこしい。というのも、本館が建て直されてしまったが故に、本館が新館よりも新しくなってしまったのだ。
で、今回、訪れたのは本館。階段を上がって2階に案内された。とりあえず、ビールと一緒にオーダーしたのが、この煮込み玉子入り。
山利喜のWebサイトによれば、この煮込みはこういう感じらしい。
山利喜の煮込みは基本的に牛のシロ(小腸)、それにギアラ(第四胃)のみ。牛シロも脂を取り除いていない状態のものを使用し、濃厚さを引き立たせています。
使用する鍋は鋳物の大鍋。本館で三台、新館で二台使用し、これに両館あわせて最大50kg近く仕込みます。
確かに、他の居酒屋のことを思い出してみても、もつだけを煮込んだもつ煮込みって意外と見かけないけれど、山利喜の煮込みはもつだけしか入っていなくて、オプションで玉子を加えることができるだけだ。しかも、煮込みに使われているスープはなんだか濃厚な感じで、もつだけの煮込みにぴったりあっている気がする。うむ、実に旨い。
あと、山利喜名物のひとつである、やきとんも頼んでみた。一応、メニューを見る感じだと、焼きとんにはいろんな種類があるようだけど、ここは限定品の軟骨のたたきを頼んでみることにした。3人で飲みに行ったので、3人前の計6本が到着した。
軟骨を赤身の肉とともに細かく砕き団子状にしたもの。一日20本前後の限定品です。※お一人様1人前(2本)までとさせていただきます。
ねっとりとしたタレが付いている、軟骨のたたきは歯応えもよく、実にいい感じ。燗を付けた秋鹿と一緒に食べると美味しいんだろうなぁってことで、実際に試してみたけど、やっぱり美味しかった。
山利喜は、やっぱりいい居酒屋だった。一見すると、昔ながらの和風居酒屋のように見えるけど、なにげに洋風というか、和風に捕らわれていないメニューを揃えているので、いろんなニーズに応えられる居酒屋としてなかなか使い勝手がいい気がする。