よく晴れた昼下がり、特にすることもないので散歩に出かけることにした。…といっても、別に散歩すべき場所というのも見当たらないので、思いつくままに電車に乗って電車の中で目的地を見つけることにした。そういえば、浜離宮なら散歩にいいかもと思ったけれど、先日、浜離宮を訪れていたので、うーむ…と思っていたが、近く(といっても隣の駅の前だけど)に似たような庭園があることを思い出して調べてみたら、JR浜松町の駅のそばに「旧芝離宮恩賜庭園」があることがわかった。
旧芝離宮恩賜庭園は、Wikipediaによれば
大久保忠朝上屋敷の庭園楽寿園が始まりで、宮内庁管理の離宮を経て、大正13年(1924年)東京市に下賜され、旧芝離宮恩賜庭園として公開された。
とのこと。まぁ、江戸時代からオーナーが各藩を転々とした後、明治になって有栖川宮のものになって、大正13年に昭和天皇の御成婚を記念して当時の東京市に下賜されたらしい。今となっては東京都の東京公園協会の管理下にあって、入場料150円を支払えば園内を散策できるようになっている。


旧芝離宮は、浜離宮よりはこぢんまりとしていて、割とさくっと見て回れるサイズ感だった。近隣の高層ビルを借景に…というには高層ビルが多くて主張が強すぎるような印象を受けるのは浜離宮とよく似ているか。ただ、現代的な高層ビルと、古式ゆかしい庭園を一緒に眺められるのは東京っぽいと言われると、確かにそんな気がしてくる。時期的には梅の季節だった。旧芝離宮の一角には梅が植えてあり、きれいに咲いていた。まぁ、ソメイヨシノほど自己主張の強くない梅の方が眺めていて飽きないような気がするのは私だけだろうか。


旧芝離宮の池の周りをぐるっと一周するだけの散策ではあったけれど、非日常のひとときを体験できた。外国人のお客さんもちらほら歩いていたけれど、JR浜松町駅からすぐ近くだし浜離宮ほど大きくないのでちらっと東京らしい庭園を眺めるにはちょうどいいのかもしれない。